グローバルなビジネスを運営するためのベスト プラクティス

Google 国際展開チームによるグローバル ビジネス ソリューションで提供されるコンテンツ

堅実な業務運営は、ビジネスの拡大と継続性を追求するうえで常に欠かせない要素です。危機に見舞われると、ビジネスはいくつもの業務上の課題に直面することがありますが、その内容は市場によって異なる可能性があります。ここでは、危機を乗り切る際に参考になるおすすめのアプローチを紹介します。

1 物流

透明性を高め、オープンに情報を伝える

特に今日のような危機に直面したとき、ミスやスケジュールの遅延があっても、私たちは人として多くの場合これを許容します。重要なのは、コミュニケーションを取りやすくし、状況やスケジュールについて、常に情報を伝えるようにすることです。

  • 商品の到着までにかかる時間、料金、返品に関するポリシーについて、ウェブサイトに明確に記載します。
  • 変更や混乱の可能性があればユーザーにそれを伝え、臨機応変な対応に備えます。
  • 遅延が発生していなくても、ウェブサイトでこれらの情報をなるべく早く伝え、先を見越して注文確認や発送を知らせるメールなどを送信するようにします。

コマンド センターを設ける

調達担当マネージャー、物流担当マネージャー、CFO、人事担当責任者、営業担当責任者、マーケティング担当責任者による幹部チームを作り、サプライ チェーンの安定稼働を監督します。このチームは、主に次のような任務を担います。

  • ティア 1、ティア 2、ティア 3 のサプライヤーのうち、どのサプライヤーがパンデミックの影響で義務を果たせなくなる可能性があるか評価する。
  • 物流の事前予約を管理し、配送ルートをできるだけ効率化する。
  • 特に重要性の高い部品や商品が何であるか特定し、最適な場所に置くようにする。
  • さまざまな状況に応じて、SKU レベルの需要に対応する販売 / 運営計画を実施する。これにより、製造部門や調達部門が情報を得て、方向性を定めやすくなります。

特に重要性の高いユーザーと商品に着目する

商品とユーザーに関して、明確なルールと優先順位を定めましょう。ルールと優先順位を定めて合意したら、ビジネスの関係者にそれを伝えます。

  • 特に重要性の高い商品の現在の需要レベルと供給レベル、生産能力に基づいてルールを定めます。
  • ビジネスに対するニーズ、緊急性、ライフタイム バリューに基づき、優先度の高いユーザー セグメントを判断します。

最も重要性の高いサプライヤーはどこか判断し、支援する

  • 最も重要な部品を作っているのはどのサプライヤーですか?代わりになるサプライヤーは存在しますか?重要なサプライヤーをさらに支援する場合のコストとメリットについて検討しましょう。たとえば、支払い条件やつなぎ融資、潜在的エクイティの見直しなどです。
  • 通常の状態に戻ったとき、製造量が急増することで、品質上の問題が発生する可能性があります。特に新規のサプライヤーに発注する場合や、休止していた既存のサプライヤーが再開する場合には注意しましょう。

契約の不可抗力条項を確認する

多くの物流業者は、酌量すべき事情がある場合に業務やサービスを合法的に停止できる、不可抗力免責を求めようとします。この場合、ビジネスに支障が出る可能性があるため、不可抗力条項を含む契約がないか早期に確認し、影響が及ぶ事態に備えましょう。

2 決済

先を見越して対応する

経済的に厳しい局面で、ユーザーが払い戻しを求めたり、購入をキャンセルしたり、節約に努めたりするのは当然のことです。とはいえ、ビジネスが受ける影響を最小限にし、チャージバック(代金請求の差し戻し)の申請を減らす手段はあります。

  • 代わりの商品やサービスをすすめてみます。たとえば、小売店なら返品する商品と同額の買い物ができるストア クレジット、旅行会社なら別の旅行日程を提案します。
  • 払い戻しの代わりに料金の割引を提案します。旅行会社なら、手数料なしで予約を変更するという手段があります。
  • 承諾するチャージバックと異議を唱えるチャージバックの判断基準を社内で決めておきましょう。チャージバックを行うと追加で費用が発生し、処理に時間がかかるため、異議を唱える場合と単純に払い戻しをする場合を先に決めておくことをおすすめします。

チャージバックのルールを理解する

国内ブランドと国際ブランドを問わず、利用するクレジット カード会社によって、適用される責任のルールは異なる場合があります。たとえば、カード所有者が 6 か月以内にチャージバックの処理を開始することを許可している会社もあります。そのため、リスクや将来の影響について知っておくことが重要です。

決済代行業者の意見を聞く

現在の市場の動向をどう見ているか、また、同じ販売者カテゴリコードに属する同業者が状況を把握して被害を和らげるために、どのような手段を取っているかについて、決済代行業者に聞いてみます。

市場によって予想は異なる

グローバル市場にはさまざまなルールが適用され、現在のような状況下で何が起きるかについてもさまざまなケースが考えられます。こうしたことをすべて把握し、払い戻しのタイミングと処理について前もって伝えることで、チャージバックを減らしましょう。

3 ユーザー エクスペリエンス

ユーザーに最新情報を提供する

何よりもまず、払い戻しやキャンセルが発生する場合、また発送された商品の到着が多少遅れる場合についても、最新情報を前もってユーザーに伝えるようにしましょう。買い物客がビジネスに対してプラスの感情を持つきっかけになるだけでなく、問い合わせの回数が減ることで業務の負担軽減につながります。

  • ウェブサイトを更新して、ユーザーに現状を伝えましょう。行動を促す明確なフレーズを使い、ユーザーが必要なときに、いつでも問い合わせができるようにします。
  • カスタマー サポートの待ち時間をオープンに伝え、サービスに関する情報を定期的に更新して、ユーザーに最新情報を届けましょう。
  • チャットやよくある質問など、セルフサービスで利用できるリソースを提供していれば、それを紹介します。

ビジネスにとって重要なカスタマー サポート ワークフローを優先する

カスタマー サポートの重要な業務を管理し、すべての業務をスムーズに遂行できるようにすることも必要です。

  • ワークフローの優先順位付けプランを作成して、定義、計画、確認、決定を実行しやすくします。
  • 事業継続戦略を立てます。これで、どのワークフローが最も重要かを判断し、最も重要性の高いチャネルやユーザー セグメントを優先し、業務を滞りなく効率的に管理することが可能になります。

リモート対応のサポートチームを用意、管理し、シームレスなカスタマー サービスを提供する

  • 顧客へのメッセージのガイドラインについて、エージェントに十分なトレーニングを実施します。現在のような不安定な状況では、特にこれが重要です。
  • チェンジ マネジメントの効率化を図り、カスタマー サポート チームが最新のやり取りの内容を読み、認識し、また見つけられるようにします。
  • 定期的なビデオ会議と、ビジネスの状況を共有する「チェックイン」ミーティングの実施は、継続的なフィードバック ループの機会になります。フィードバックによりマネージャーはユーザーの気持ちを理解し、それを基に判断できるようになります。
  • 最後に、成果の評価基準とパフォーマンス管理プロセスを見直し、新たに定義します。これにより、エージェントが在宅勤務で対応する場合でも、チームで質の高いコミュニケーションを提供できるようになります。

4 ローカライズ

適切な言語を使用する

ユーザーへの緊急の連絡はすべて市場の地域ごとに翻訳する必要があります。また状況に応じ、細心の注意を払って言葉を選ぶようにします。各国の主な言語を確認したい場合は、こちらの無料のツールをお使いいただけます。

重要性の高いコンテンツを優先して翻訳する

連絡事項の優先順位を定め、幹部からの情報やクライシス レスポンス関連の情報、重要なメッセージ、ユーザーのサポートを優先するようにします。

アナリティクスに着目する

新しい国でウェブサイトへのアクセスが急激に増えていれば、メッセージや商品情報を、その国の主要言語に翻訳しましょう。

翻訳を迅速に行うためのベスト プラクティス

  • 元のテキストは必ず .xml、.csv、.doc、.docx、.txt といった編集可能なフォーマットで提出するようにします。.pdf、.pptx、.ai などの編集できないフォーマットを使用すると処理が必要になるため、作業に時間がかかります。
  • 翻訳会社に緊急性の高いコンテンツを送付する旨を事前に伝え、期限に間に合うよう納期を設定し、合意を得ます。
  • 作業開始時に、明確な指示を翻訳者に提示します。これで、作業の遅延につながるやり取りの回数を減らせます。タイムゾーンをまたぐ場合は特に重要です。
  • 最小限の関係者で作業を進めるようにし、責任者として翻訳会社に対応する専任の担当者を決めます。また、該当の言語を使用する確認担当者を決め、利用開始前に翻訳の最終版を確認してもらうようにしましょう。