インド向けの物流計画を策定

提供: Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services

1 概要

課題

インドは特に急速に経済成長を遂げている世界市場の一つで、さまざまな産業で外国直接投資が受け入れられているため、成長機会にあふれています。インドの小売セクターと e コマース セクターはまだ成熟過程にありますが、その市場はテクノロジーのおかげでオンライン ユーザーに広がりつつあります。現時点で進出先として考えていなくても、世界的な輸出拠点、輸入拠点、製造拠点として、インドは検討すべき市場です。###目標

このガイドを読むと、インドに潜むビジネス チャンスを把握して最大限に活かす方法がわかります。また、世界のパワーバランスにおけるインドの立場と、それがビジネスに影響を及ぼす理由についても大枠がつかめます。インドの地図

2 インドへのビジネス展開

インドは特に急速に経済成長を遂げている世界市場の一つです。その原動力はさまざまですが、特にインフラ開発、活況の製造業、貿易、小売り業、農業に関連する活動が経済成長を後押ししています。好景気のおかげでインドの物流市場はここ何年も指数関数的に成長しており、2015 年から 2020 年までの複合年間成長率(CAGR)の伸びは 12% を超えると予測されています1

インドの e コマース物流の価値を評価する際は、連携、仕分け、長距離輸送、ラストマイル配送といった要素を考慮する必要があります。輸送、特にラストマイル配送は、大きなコスト要因です2。インドでは積み荷の約 57% が最も費用のかかる陸路で輸送されています。インドは世界で 2 番目に大きな道路網を擁していますが、道路の質は極めて低い状態です。そのため、道路、鉄道、海港、空港の質を高めてインド全土に活力を与えることを目的に、強固な輸送インフラ プロジェクトが進行中です3

インドの小売セクターと e コマース セクターはまだ成熟過程にありますが、テクノロジーのおかげでオンライン ユーザーに対する選択肢が増え、価格が下がり、利便性も向上しつつあります。Amazon と Flipkart はインドの二大 e コマース サービス業者で、2016 年のオンライン総取引額の 3 分の 2 以上を両社が占めています。また、インドの e コマース市場は毎年平均 70% で成長し続けています(過去 3 年間だけで 500% を超える成長を見せています)。こうしたことから、今後数年にわたってインドのユーザーにリーチするうえで、e コマースは検討に値する選択肢です4


  1. Research and Markets 

  2. Multi-Channel Merchant 

  3. Reuters 

  4. Research and Markets、Internet and Mobile Association of India 

3 インドにおけるビジネス展開の概要とメリット

  • インドでの e コマース売上高は 2017 年に 200 億米ドルを超え、2022 年には 520 億米ドルにまで伸びると予測されています1

  • ここ数年、インド経済の主要セクターは外国直接投資(FDI)を受け入れ、インドでのビジネスの最大 51% を外国企業が所有することを認めています。小売、航空、e コマース、防衛における FDI の段階的な受け入れは、インド全土でのサプライ チェーンの改善と拡大を後押しするでしょう2

  • インド版の「サイバー マンデー」は「Great Online Shopping Festival」です。これは、Google India、Flipkart、HomeShop18、Snapdeal、Indiatimes Shopping、Makemytrip の各社が提携関係を結んで 2012 年に始まりました。3

  • インドのインターネット ユーザーの約 74% は 35 歳未満で、こうしたユーザー層がインドの買い物客の大半を占めています4

インドの e コマース小売物流セクターの(a)概要と(b)内訳(2016~2020 年)

(a)市場の概要と成長の見通し
2016 年の市場規模 4 億 6,000 万
2020 年の市場規模 22 億
2016~2020 年の複合年間成長率* 48%
e コマース小売セクターに占める物流の割合 7%
(b)セクターの内訳(2016 年と 2020 年の比較)
セクター 2016 2020
アパレル 38% 36%
エレクトロニクス 29% 31%
インテリア 15% 23%
ベビー用品 9% 6%
書籍 7% 3%
美容、パーソナルケア 1% なし
その他 1% 1%

*複合年間成長率(CAGR)とは、特定の期間(1 年を超える期間)にわたる投資額の年平均成長率です(出典: [Investopedia](https://www.investopedia.com/terms/c/cagr.asp)他)。


  1. Statista 

  2. 世界銀行 

  3. CNet 

  4. BCG、Google 

4 消費者の動向

新規市場へ参入する際、消費者行動について考えることは不可欠です。ターゲットとする消費者は、通常どのように商品を購入し、どのような配送方法を好むでしょうか。次のデータは、インドでのビジネス手法に消費者の動向が及ぼす影響を検討する材料になるでしょう。

  • 主な輸送経路は陸路であり、インドの e コマース利用者は商品到着までに 10 日以上待つことに慣れています。そのため、消費者の購入判断に働きかけるうえで、お届け日数を短くする必要はありません。

  • 現在、インドのオンライン買い物客の 80% は男性です。しかし、2020 年までに変化が生じて男性の比率が 58% になり、残りの 42% を女性が占めるようになります1

  • インドのオンライン決済方法で広く利用されているのは、代金引換です2

  • オンライン購入の 60% は営業時間中(午前 9:00~午後 5:00)に発生しています3


  1. A.T. Kearney、Google 

  2. Business Insider 

  3. Institute of Electronics and Telecommunications Engineers 

5 フルフィルメント モデル

インドへの国境をまたぐ配送

国境を越えてインドに商品を送る際には、高額な配送料、輸入税、返品や交換の難しさなど、さまざまな課題に直面する可能性があります。

インド国内でのフルフィルメント

物品サービス税の制定に伴い、商品の保管場所の選定に関しては、税額よりも対象顧客の所在地が重視されるようになってきました。こうした変化を踏まえると、倉庫は複数か所よりも 1 か所にしたほうが在庫管理と節税効果の向上が見込めます。

インド国内の保管場所を評価する際は、デリー、コルカタ、ハイデラバード、チェンナイ、バンガロール、プネ、ムンバイ、アーメダバードの 8 か所をハブ候補として検討すべきでしょう。これら 8 都市の GDP はインド全体の GDP の 40% 超にあたり、このいずれかの都市で商品の保管とフルフィルメントを行うと、消費者需要の約 60% に 12 時間以内に応えることができます1

商品の保管場所を選ぶ際に考慮すべき重要な要素を下の表に示します。空港と港湾へのアクセスの良さから、ムンバイは人気の場所です。ムンバイの港湾での海上貿易の取扱量は、インド全体の 70% 占めているほか、インド全体の航空交通量(インド国内の国際空港は 20 か所超)の半分以上がムンバイの空港で発生しています2

デリー首都圏 コルカタ ハイデラバード チェンナイ バンガロール プネ ムンバイ アーメダバード
消費で優位
海港で優位 × × × × ×
仲介業者で優位

  1. Business World、BCG 

  2. India Brand Equity Foundation 

6 インドでビジネスを始めるには

インド市場への参入を検討する際は、貴社に最適なフルフィルメント モデルと会社形態を考えてください。消費者にリーチして注文を処理するのに最も効果的なのはどのような方法でしょうか。貴社の商品を輸出するのに最適な会社形態はどれでしょうか。インドにおける e コマースの規制要件と外国直接投資のポリシー、そして見込まれる物品サービス税の費用負担について把握する必要があります。また、貴社の商品の商標登録が必要になるかどうかも判断する必要があります。最後に、貴社の販売対象地域をカバーしているフルフィルメント センターと運送業者を探します。

Market Finder には、世界銀行が発表した「Doing Business Index」(ビジネス環境指数)が掲載されており、インドでのビジネスのしやすさを事前に把握できます。この指標は、世界各地の経済圏における現地法人の設立と運営のしやすさを 1~190 のスコアでランク付けしたものです。このスコアは、電気の使いやすさ、信用の得やすさ、越境取引の将来性などの 10 項目で評価されています。

新規市場に参入する際は、行政、規制、物流の分野で発生し得る課題を把握しておくとよいでしょう。Market Finder を使うと、法的要件の確認や物流計画の策定がずっと容易になります。詳細なガイドやインサイトなど、さらなるサポートやツールもご利用いただけます。

Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services のロゴ

Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services は、ビジネスの需要と供給を結び付ける物流ソリューションを提供しています

このサイトで提供されている資料は、情報提供のみを目的としています。財務、税務、法律に関するアドバイスについては、専門家にご相談ください。