カスタマーケア エージェント トレーニング プログラム

カスタマーケアの新入のエージェントと熟練したエージェントの両方に対応するトレーニング プログラムの設計

1 概要

効果的なサポート業務を立ち上げて維持するためには、オンボーディング プログラムが不可欠です。これにはトレーナーの選定、トレーニング アセットの作成、トレーニングの実施、エージェントの理解度のテストが含まれます。 トレーニング プログラムは新人のエージェント向けの 1 回限りのアクティビティではありません。継続的な投資を行い、事業や社内の方針、カスタマーケア プロセスの変化に対応することが必要です。

重要な考慮事項:

  • 専任のトレーニング チームまたは人員が必要かどうかを決定
  • トレーニングで行うアクティビティの範囲を決定する
  • トレーニングのアクティビティをベンダーに外注すべきか、外注する場合はどのアクティビティを依頼するかを決定する
  • 新しい業務を立ち上げる場合にトレーニングの教材開発にかかる時間

重要なリソース:

  • トレーニング アセットを開発するための、本件に関する専門家
  • トレーニング プログラムを提供するトレーナー
  • 学習管理システム(LMS)など、テストを管理し認定書を追跡する手段

2 トレーニング チームの構築

カスタマーケア業務の程度を、下記の要素に照らして確認すると、専任のトレーニング チームまたは人員の必要性を判断できます。

  1. スピード - 事業や社内のプロセスまたはシステムが変化する頻度
  2. 複雑さ - サポートに特別なスキルが必要な製品やサービスの範囲
  3. 規模 - サポート対象となる地域の数と、地元の文化や言語への適応の必要性
  4. 関連する責務 - トラブルシューティング ガイドやヘルプセンターなど、社内ナレッジベースの管理の複雑さ

トレーニング チームにスタッフを配置し規模を調整するための最善の方法は、優秀なエージェントの人材を活用することです。フルタイムまたはパートタイムでトレーニング アセットを開発できる優れた人材を特定します。可能であれば、エージェントは以下の特徴を備えていることが望まれます。

  1. 深い知識 - 事業やカスタマーケアのプロセスに関する知識がある
  2. 情熱 - 教えること、他の人の能力を伸ばすことに熱心である
  3. 自信あふれるプレゼンター - 会話と文書によるコミュニケーション スキルが優れている
  4. 能力 - 正確な指示と手続きに従うことができる

役割の一部として、トレーナーは以下の責務を担うことになります。

  1. 新しいトレーニング アセットの開発と、古くなった教材の更新
  2. トレーニングの内容の管理
  3. 必要に応じた、新しい参加者へのトレーニングの実施
  4. エージェントの認定用のテストの作成と管理
  5. 継続的な学習とベスト プラクティスの共有のサポート

3 トレーニング アセットの開発

まず、エージェント トレーニング プログラムの目的と対象範囲を定義します。以下の内容を含める必要があります。

  1. 新しいエージェントのトレーニング
  2. 既存のエージェントのトレーニング
  3. 事業、方針、社内プロセスの変化への適応

対象範囲を決めたら、トレーニング アセットを開発する際は以下の点に注意します。

  1. 統一したテンプレートを使用 - 一貫したフォーマットは洗練されて見え、エージェントが従いやすくなります

  2. 実施の手段 - トレーニングを実施する際の最も効果的な方法を考慮します(たとえばエージェントが音声を聞くのが難しい場合、動画は効果的ではない場合があります)

  3. 関連教材 - 内容を最新のものに保つため、トレーニングをナレッジベースなど最新のアセットに関連付けます

  4. アクティブ ラーニング - カスタマーケアのチケット処理のロールプレイなど、積極的な参加を必要とするトレーニングは、定着を促します

  5. フィードバック - トレーニング アセットについてエージェントからのフィードバックを求め、継続的な改善に生かし、トレーニング内容の曖昧さを減らすようにします

4 エージェントの認定

認定書はトレーニングの効果を数値化し、エージェントに対してキャリアアップの方向性を示せる優れた手段です。知識の差を特定するために、エージェントのパフォーマンスを比較し、優秀な人材を特定します。

認定書の作成と付与では、以下の目標を考慮することをおすすめします。

  1. エージェントのスキルレベルと知識を確認する

  2. 特定のトピック(初級、中級、上級など)の知識の深さを評価する

  3. トレーニングにおけるエージェントのパフォーマンスを測定する

認定の範囲は商品やサービスの知識に限らず、幅広い範囲を定義する必要があります。業務を構成するワークフローとポリシーは、対象に含める価値があります。

5 トレーニング プログラムの実施

トレーニング プロセスの最後の最も重要な手順は、エージェントと効果的にコミュニケーションをとること、そしてエージェントが日常業務に対応できるよう準備することです。トレーニングの実施中に念頭に置くべきポイント:

  1. どの程度の効果が出ているかに応じて、伝達手段(教室、バーチャル、オンラインなど)を変更する

  2. トレーニング プロセスを通して理解度と定着率を確認する(毎日のミニテスト、実践的なタスクテスト、口頭での確認など)

  3. ベンダーが自社のエージェントにトレーニングを実施するようにしてもらうことで、共同採用のリスクを管理する(該当する場合)

Google は「講師向けトレーニング」実施モデルが効果が高いことを発見しました。実際に社内トレーニング セッションの 80% が、「g2g」(Google 社員から Google 社員へ)と呼ばれる従業員どうしのネットワークで行われています。

このプロセスは、知識を共有し、他の人の能力を伸ばすことに情熱を感じる、スキルの高い人材を特定することから始まります。次に、そうした人材が自分の体験を効果的に共有できるよう、下記の構成要素を含めた「講師向けトレーニング」プログラムを用意します。

  1. トレーニング セッションを実施するためのガイダンスと実用的な体験 - プレゼンテーションのスキルと自信を身につけるための安全な環境を提供

  2. トレーニング参加者からのフィードバックを求め、トレーニング セッションの効果を評価し、目的を絞った改善を行うためのアプローチ

  3. エージェントの知識の不足部分の特定と、新しいトレーニング セッションのビジネスケースの作成

  4. さまざまな学習スタイルに合わせてテキストや視覚教材、実践的な内容などを組み合わせ、新しいトレーニング コンテンツを積極的に開発、配置する能力

「講師向けトレーニング」モデルによって、組織のニーズに合わせたトレーニングを実施でき、経験豊富なエージェントにもキャリア向上の機会を提供できます。このアプローチの詳細については、re:Work サイトでご確認いただけます。

6 新しいエージェント向けのオンボーディング プログラム

オンボーディング トレーニングには特別な配慮を行うことが重要です。新規採用者を組織に溶け込ませ、組織のブランド価値を教え込むような設計にする必要があります。下記の構成要素を考慮します。

  1. 目標 - 1 日単位または週単位の標準化した目標を定めることで、エージェントのパフォーマンスを評価するための一貫した基準となります。これにより、カスタマーケア エージェントの質と一貫性を保つために、早期の介入を行えます。また、エージェントに対してより体系的なキャリアパスが示されるため、エンゲージメントが高まり、離職率が減少します。

  2. 模擬チケット - 教室でのトレーニングと社内文書は、カスタマーケア エージェントに必要な情報を与えるための優れた方法です。しかし実践的な体験ほど効果的なものはありません。カスタマーケアに関する過去の問題を確認し、新入のエージェントに模擬ケースとして割り当てます。この方法で、新規参加者も安全な環境で実践的なスキルを磨くことができます。

  3. 監督 - エージェントがその役割において成長するにしたがい、追加のサポートを提供する必要があります。これには、トレーナーや品質保証担当者、他の熟練したエージェントの監督のもと、エージェントが最初に扱うケースの量をコントロールすることも含まれます。これにより、エージェントは会社のブランドに合わせた対応ができ、社内ツールを使用して自信を持って顧客の問題を解決できるようになります。