Google 広告キャンペーンの効果を測定する方法

キャンペーンの費用対効果(ROI)とトラッキングのガイド

1 概要

課題

新たな海外市場でのマーケティング プランを成功させるためには、ROI が高いキャンペーンを把握することが大事です。それにより、最も効果的なキャンペーンに重点的に投資できるようになるからです。

目的

マーケティング予算を最大限に活用するため、Google 広告で作成した広告キャンペーンの ROI を測定することです。

2 ROI を測定することの重要性

Google 広告の利用目的が、売り上げの増加や見込み顧客の獲得であっても、特定の価値ある顧客行動の促進であっても、その ROI を測定することで、ビジネスにかけた費用が利益を生んでいるかどうかを評価できます。

ROI とは

簡単に言うと、ROI とは費用に対する純利益の割合です。個別のマーケティング目標に基づいて、輸出市場における実際の広告効果を表します。

広告によって得られた収益額から総費用を引き、その数値を総費用で割った値です。式で表すと、投資収益率 = (収益額 - 総費用) ÷ 総費用となります。

たとえば、原価が 1 万円の商品を 2 万円で販売するとします。Google 広告で広告を掲載し、この商品を 6 個販売したとします。総売上高が 12 万円で、広告にかかった費用が 2 万円だったとすると、投資収益率は (12 万円 - (6 万円 + 2 万円)) ÷ (6 万円 + 2 万円)、つまり 50% となります。#### ROI の意味

ROI を計算することで、特定の Google 広告キャンペーンが生み出す金額がわかります。これにより、マーケティング予算の最適な使い方を、データに基づいて判断できます。ROI を知ることによって、成功している Google 広告キャンペーンにかける予算を増やし、期待どおりの成果が得られないキャンペーンからは予算を削ることが可能になります。また、成果の思わしくないキャンペーンの調整や改善もできるようになります。

ROI の測定値の取得

ROI を知るには、新たな市場で購入者の価値ある行動を測定する必要があります。このような行動としては、申し込み、ウェブページやアプリへのアクセス、見込み顧客化、動画再生などが考えられます。これらはコンバージョンと呼ばれます。

無料の Google 広告コンバージョン トラッキング ツールを使用すると、何回のクリックでコンバージョンに至るかをトラッキングできます。これにより、特定のキーワードや広告の収益性を判断したり、コンバージョン率やコンバージョンごとの費用をトラッキングしたりすることも可能になります。

新たな輸出市場でコンバージョンの測定を始めたら、ROI の評価を開始できます。コンバージョンで得られる価値が、コンバージョンの獲得に要した費用を上回るようにします。

たとえば、売り上げにつながったクリックの費用が 1,000 円で売り上げが 1,500 円だった場合は、利益が 500 円になり、Google 広告の ROI は良好ということになります。

4 アプリ キャンペーンを使用して ROI を高める

アプリ キャンペーンについて

アプリを宣伝する際は、有料ユーザーを増やすことが目標になりますが、そうしたユーザーにリーチするにはどうすればよいでしょうか。アプリ キャンペーンでは、広告掲載のプロセスが合理化され、Google 検索、Google Play、YouTube、Google ディスプレイ ネットワークといった Google の最大規模のプロパティでアプリを簡単に宣伝できます。数行の広告文、入札単価、いくつかのアセットを設定すると、それ以降はターゲット ユーザーにリーチできるようにキャンペーンが自動的に最適化されます。

アプリ キャンペーンでは次の 2 通りの方法で、マーケティング目標に沿った最適化を行うことができます。

インストールの増加を重視

アプリの新規ユーザーを最大限に増やす方向で入札単価とターゲティングが最適化されます。設定した入札単価が、アプリのインストール 1 回あたりの平均費用になります。新しい Google 広告の詳細オプションを使用すると、アプリのインストール後に特定の行動を取る見込みの高いユーザーをターゲットに設定することもできます。このオプションをご利用の場合も、インストール単価でお支払いいただきます。

アプリ内ユーザー行動の促進を重視

価値の高いユーザーに働きかけることが目標で、重要なアプリ内ユーザー行動をコンバージョンとしてトラッキングしている場合は、このオプションが有効です。指定した特定のアプリ内ユーザー行動を達成する見込みが特に高いユーザーに絞って、広告が表示されます。目標コンバージョン単価には、指定したアプリ内ユーザー行動 1 回の平均獲得費用として許容できる金額を設定します。

目標に合わせてアプリ キャンペーンを設定

アプリ キャンペーンでは、さまざまなタイプのアプリユーザーをターゲットにできます。新しいアプリのインストール数を増やしたい、あるいはアプリ内ユーザー行動の促進に力を入れたいなど、さまざまな目標に対応できます。

優先順位が高いマーケティング目標に合わせて、異なるアプリ キャンペーンを設定しましょう。

複数のアプリ キャンペーンを管理

新しい目標に向けて最適化を行う場合は、新しいキャンペーンを設定することをおすすめします。新しいキャンペーンを設定した方が、それぞれの目標の達成に必要なオーディエンスに対する入札単価と広告を最適化しやすくなります。

複数の目標を同時に達成したい場合は、複数のアプリ キャンペーンを同時に設定できます。ただし、アプリ キャンペーン同士が似たタイプのユーザーを取り合い、摩擦が生じる恐れもあります。このような摩擦を軽減するには、優先順位がより高い目標と関連づけられたアプリ キャンペーンの入札単価と予算を引き上げてください。

1. 新しいアプリのユーザーベースを構築する

目標インストール単価(CPI)を設定してインストール数を最大限に増やしたい場合は、「すべてのユーザー」を対象に「インストール数」重視で最適化を行うアプリ キャンペーンを作成します。

この設定は、アプリのユーザーベースを構築することに重点を置いています。新規ユーザーが増えると、価値の高いユーザーの傾向を把握するためのコンバージョン データが収集されます。

例: 価値に基づいて目標 CPI を設定する

モバイルゲームを宣伝するとします。以前宣伝した類似するゲームのコンバージョン データから、ゲームをインストールした 10 人のうち 1 人は最初の 30 日間で 2,000 円相当のアップグレードを購入することが見込まれています。10 人のユーザーのうち 1 人は 2,000 円の価値があるため、インストール 1 回につき最大 200 円(2000 円 ÷ 10 回のインストール)を投資できることになります。

Tip

十分なコンバージョン データを収集できるよう、予算を切らさないようにしましょう。「インストール数」を重視した最適化を行う場合は、キャンペーンの 1 日の予算を、目標インストール単価の 50 倍以上に設定します。たとえば、目標インストール単価が 200 円の場合、1 日の予算を 10,000 円以上に設定します。

特定のユーザー行動にもつながるインストールを獲得する

「すべてのユーザー」ではなく、「アプリ内での行動が見込めるユーザー」を対象とした「インストール数」重視のアプリ キャンペーンを新しく作成します。ターゲットを絞ったキャンペーンの目標 CPI は、「すべてのユーザー」をターゲットにしたキャンペーンの CPI よりも 20% 以上高く設定します。つまり、価値の高いインストールに対して、入札単価を引き上げます。入札単価を少なくとも 20% 引き上げることで、価値の異なる 2 つのオーディエンスが区別されるようになります。

2. アプリ内ユーザー行動につながるユーザーを重視する

ビジネスにとって最も価値の高いアプリ内ユーザー行動を特定したら、目標コンバージョン単価(CPA)を設定したうえで、そのアプリ内ユーザー行動をとる可能性が高い新規ユーザーを獲得します。

別のアプリ キャンペーンを作成し、「キャンペーンの最適化」対象を「アプリ内ユーザー行動」重視に設定します。

アプリ キャンペーンで効果的な最適化を行えるように、十分なデータを蓄積できるアプリ内ユーザー行動を選択します。

頻繁に発生するコンバージョン アクションであるほど、Google 広告のシステムが多くのデータを収集し、その行動をとる可能性が高いユーザーを見つける方法を学習できます。最も価値の高いアプリ内ユーザー行動をとっているユーザー数が、毎日 10 人に満たない場合は、アプリ内でもっと頻繁に発生するユーザー行動を代わりに選択しましょう。

たとえば、モバイルゲームで最も価値の高いアプリ内ユーザー行動がアップグレードの購入であっても、この行動を完了するユーザーが毎日 10 人に満たない場合は、別の行動を選択する必要があります。支払い情報の追加やレベルアップなど、アップグレードにつながる可能性があり、しかもキャンペーンで毎日少なくとも 10 人のユーザーが完了する行動を選択します。

例: 価値に基づいて目標コンバージョン単価を設定する

引き続きモバイルゲームの例を用いて、今度はアップグレードを購入するユーザーの獲得を目標とした場合を考えてみます。アプリ内ユーザー行動であるアップグレードにより、毎回 2,000 円相当の収益がもたらされます。この場合、目標 CPA の上限を 2,000 円に設定するとよいでしょう。この金額は、ご希望の利益とコンバージョン数に応じて調整できます。

Tip

設定する目標 CPA がわからない場合は、アプリを宣伝している他のオンライン キャンペーンの CPA を参考にしてみましょう。まずはその値から始め、ユーザーの価値に関するデータが増えるにつれて、目標 CPA を調整します。

Tip

十分なコンバージョン データを収集できるよう、予算を切らさないようにしましょう。「アプリ内ユーザー行動」重視で最適化する場合は、予算を目標コンバージョン単価の 10 倍以上に設定してください。たとえば、目標コンバージョン単価が 2,000 円の場合、1 日の予算を 20,000 円以上に設定します。

目標を基準に成果を評価する

Google 広告に十分なコンバージョン データを供給する – キャンペーンに貢献するユーザーの共通点を Google 広告に認識させる際、学習材料となるデータが豊富であるほど、同様の傾向があるユーザーを常に発見できるようになります。

Google 広告によるデータの収集が進み、価値のある新規ユーザーを高い精度で識別できる段階になれば、アプリ キャンペーンの成果も安定してきます。たとえば、コンバージョン単価(インストール単価、ユーザー獲得単価)は 1 日単位で見れば一定しませんが、月間の平均値は目標に見合ったレベルに落ち着くはずです。コンバージョン単価の評価は、コンバージョンが少なくとも 100 件に達してから行うのが理想的です。

成果を評価する際は、コンバージョン達成までの所要時間(ユーザーが広告をクリックしてからコンバージョンに至るまでの時間)を考慮に入れてください。これを「コンバージョン達成までの所要時間」と呼びます。

Google 広告のアトリビューションでは、コンバージョンはクリック発生日に関連付けられます。このため、最近の期間のデータに注目すると、クリックに対応するコンバージョンがまだ発生しておらず、成果を正確に評価できない可能性があります。

Tip

コンバージョン データが十分に蓄積したら、アプリ コンバージョンの発生時期の分布を調べてみましょう。たとえば、広告のクリックから 7 日以内、14 日以内、30 日以内と期間を区切り、各期間に全コンバージョン数の何パーセントが発生しているか確認します。アプリ コンバージョンが集中している期間を割り出すことで、標準的な「コンバージョン達成までの所要時間」が見えてきます。設定しているコンバージョン計測期間が、標準的な所要時間に対して十分かどうかを確認しましょう。

成果を評価する際、分析対象の期間は「コンバージョン達成までの所要時間」と同等以上の長さにすることが重要です。また、対になるコンバージョンがまだ発生していない可能性が高い、最近のクリックのデータは、分析対象から外しましょう。

目標コンバージョン単価を評価する

まず、コンバージョン達成までの標準的な所要時間を考慮した一定期間を対象に、アプリ キャンペーンで目標コンバージョン単価を維持できているかどうかを確認します。次に、コンバージョン数の増加を目指すか、費用対効果(ROI)の向上を目指すかを判断します。コンバージョン数を増やしたい場合は、目標とする入札単価や予算を引き上げます。現在の投資額から得られる収益を増やしたい場合は、目標入札単価を引き下げます。