スペイン向けの物流計画を立てる

提供: Ingram Micro Commercial and Lifecycle Services

1 概要

課題

スペインの経済規模は欧州第 5 位です。ビジネス環境についての評価が高く、都市部に人口が集中しているため、大きな成長の機会が提供されています。地中海の市場への足掛かりを探している場合、e コマースが発達して広く利用されているスペインは有力な候補となります。

目的

このガイドでは、スペインが持つビジネス チャンスと、それを最大限に活かす方法をご紹介します。また、国際社会におけるスペインの位置づけと、それがビジネスに与える影響についても概説します。

2 スペイン市場への参入

海外でのビジネス展開を計画する際は、参入しようとしている市場の現況を考慮することが重要です。

スペインの経済規模は欧州第 5 位であり、購買力平価(ある価格で購入できる商品やサービスを、別の通貨ならいくらで購入できるかを示す指標)から見ても世界の経済大国のひとつといえます。人口 4,640 万人、年間 GDP 成長率 3.2%、1 人当たり GDP は 26,643 ドル。Forbes の Best Country for Business(ビジネスに最適な国)では 29 位にランキングされています。

スペインの経済を支えている重要セクターは、卸売業、小売業、輸送業、宿泊サービス、飲食サービスです。スペインの主な輸出相手国はフランス、ドイツ、英国、輸入相手国はドイツ、フランス、中国です。

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3 スペインの現状とビジネス参入のメリット

  • オンラインでの小売販売の割合は、小売販売全体のわずか 4.8%。ほとんどのユーザーは実店舗に出向いて買い物をする

  • スペインの主な e コマース企業は、Amazon.es(8 億 7,100 万ユーロ)、Elcorteingles.es(6 億 5,100 万ユーロ)、Zara.com(3 億 7,100 万ユーロ)、PC Componentes(2 億 7,100 万ユーロ)、Vente-privee.com(1 億 7,600 万ユーロ)

  • インターネット ユーザーは全人口の約 65.5%

  • 全人口のおよそ 50.6% が e コマースを利用しており、2027 年には 65.9% まで増える見込み

4 消費者の動向

新規市場へ参入するには、まず、その国の消費者行動を把握する必要があります。ターゲットとなる消費者は、通常、どのような方法で商品を購入し、どのような配送方法を利用しているのでしょうか。ここでは、スペイン市場への参入を検討する際に役立つ主な消費者動向を紹介します。

  • スペインでオンライン ショッピングを利用しているのは主に 25~54 歳のユーザー層。中でも、35~44 歳のユーザーが最も頻繁にオンライン ショッピングを利用しています。

  • スペイン人口の 80% は都市部に居住しているため、商品の配送が容易です。

  • オンライン ショッピングで人気のあるカテゴリは、ファッション、玩具、ホビー、DIY、電子機器、メディアです。

  • スペインの消費者は、送料が無料、実店舗よりオンライン価格の方が安い、返品が容易、安全な決済方法が用意されている場合に、オンラインで購入する傾向があります。

  • スペインの消費者は、ソーシャル メディア(Facebook、Twitter、Instagram)でプレゼンスを確立しているブランド、オンラインで広く発信されているブランド、人気のブランドから購入を行う傾向があります。

  • 安全な決済方法とクレジット カードでの支払いが最も一般的で、次いで PayPalと代金引換が利用されています。

  • スペインの買い物客の 90.7% が e コマースを利用しており、インフラストラクチャも十分に整備されています。

5 フルフィルメント モデル

越境

スペインにおける越境 e コマースは、イタリアをはじめとする EU 諸国との取り引きが大部分(越境トランザクションの 92% 以上)を占めます。スペインにおける e コマース トランザクションの 56.5% は外国のサイトで発生しています。スペインの消費者が国外で買い物する場合、他の EU 諸国より、ドイツ、フランス、英国のサイトを利用する傾向があります。スペインの消費者が EU 以外で商品を購入する場合、米国とカナダのサイトを利用する傾向があります。現在、スペインは、世界銀行による物流パフォーマンス指標で 23 位にランキングされています。

EU 圏内でのフルフィルメント

スペインは、欧州の消費者からの注文に応じる拠点として利用できます。ただし、その場合はサイトを適切にローカライズすることが重要です。EU の多くの消費者は、母国語のサイトで買い物をしたいと考えているからです。EU では、EU 付加価値税(VAT)の遠隔販売に関する規則により、VAT を負担することなくさまざまな EU 市場を試すことができます。

スペイン内でのフルフィルメント

スペイン内では、バルセロナ、マドリード、バレンシアがフルフィルメント拠点の候補となります。これらのエリアは人口密度が高く、物流拠点として魅力的な立地です。

6 輸送手段

小口貨物輸送業者

スペイン国内で発送されたほとんどの郵便は、およそ 3 日で届きます。スペインの郵便局(Correos)では、時間帯や宛先に応じてさまざまな配送方法が使用されています。主な小口貨物運送業者:

  • Correos
  • DHL
  • Zeleris
  • Aramex
  • UPS
  • FedEx

小口トラック貨物(LTL)とトラック貨物(TL)の運送業者

  • K&N
  • XPO
  • DHL
  • DB Schenker
  • Timex

7 スペインでビジネスを始めるには

スペイン市場への参入を検討する際は、会社を設立するメリットとデメリットを明らかにし、どのような会社形態が適しているかを考えましょう。スペインにおける e コマースの規制要件を確認し、商品の商標登録が必要かどうかを判断する必要があります。商品の調達元によっては、輸入が可能かどうかを確認し、対象地域を網羅するフルフィルメント センターと運送業者を探してください。

Market Finder では、世界銀行が公表している「ビジネスのしやすさランキング」(Doing Business Index)を表示し、スペインのビジネス環境を事前に確認することができます。これは、世界の各経済圏を対象に、現地法人の設立と運営のしやすさを 1~190 でランク付けしたもです。電気事情、資金調達環境、貿易環境など、10 項目について評価しています。

新規市場へ参入するには、経営、規制、物流の分野で発生し得る課題を把握しておくことが重要です。法的要件を確認したり、物流計画を立てたりする際は、Market Finder をお役立てください。詳細なガイドや分析データなど、さまざまなサポートとツールもご利用いただけます。

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Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services は、需要と供給をつなぐビジネスを支援するための物流ソリューションを提供しています。

注意

本サイトで提供する資料は、情報提供のみを目的としています。財務、税務、法律に関するアドバイスは、専門家にご相談ください。