オランダ向けの物流計画を立てる

提供: Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services

1 概要

課題

欧州へのゲートウェイとして知られるオランダは、外国企業が所有する流通および物流センターのハブであり、オランダ国内の主要 2 都市からは 24 時間以内に 1.6 億人を超える消費者への配送が可能です。欧州市場に参入する理想的なエントリ ポイントを探している企業にとって、オランダは考慮すべき国です。

目標

このガイドを読むと、オランダが持つ潜在的なビジネス チャンスと、それを最大限に活かす方法を理解できます。また、グローバルでのパワーバランスにおけるオランダの位置づけと、それがビジネスに与える影響についても大枠をつかむことができます。

2 オランダへのビジネス展開

海外でのビジネス展開を計画する際は、参入しようとしている市場の現況を考慮することが重要です。

オランダは、外国企業が所有する流通および物流センターのハブです。欧州へのゲートウェイとして知られるこの国に、米国およびアジアの各企業が構える配送拠点の数は約 900 におよびます。

オランダの物流インフラは、国際的な海港、中心部に位置する空港、近代的な道路網とハイウェイに支えられています。欧州で物流と流通の支援が必要な企業は、このインフラと優秀な物流サービス プロバイダをすぐに役立てることができます。アムステルダムとロッテルダムから 24 時間以内で 1.6 億人を超える消費者に商品を配送できるため、オランダは、欧州市場に参入する足掛かりとして最適な国です1

オランダの有利な法人向け税制、教育レベルが高く多言語に対応できる労働人口、堅牢なサプライ チェーン、サプライヤーのネットワークが、コカ・コーラ、IBM、Huawei、Tommy Hilfiger といった大手多国籍企業をこの国に引き付け、欧州市場への進出に活用されています。

オランダの地図


  1. Invest in Netherlands 

3 オランダにおけるビジネス展開の概要とメリット

  • オランダは、世界銀行の 2016 年 Global Logistics Performance Index(グローバル物流パフォーマンス指標)で第 4 位にランク付けされました。この指標は、税関の効率性と有効性、輸送の質、IT インフラ、配送のしやすさとその費用感に基づくものです。

  • オランダの国内配送は、西ヨーロッパにおける取引配送全体の 54% を占めています。7,000 隻の大型船が稼働するオランダの船舶輸送は、欧州で最も規模が大きく、現代的なものです1

  • 1,000 社を超える米国およびアジアの企業が、欧州の配送を集約する拠点をオランダに構えています。国内に 2,000 万平方メートルを超える配送センターがあります2


  1. Holland Trade and Invest 

  2. Holland Trade and Invest 

4 消費者の動向

新規市場へ参入する際、消費者行動について考えることは極めて重要です。ターゲットとする消費者は、通常どのように商品を購入し、どのような配送方法を選択しているでしょうか。消費者の動向がオランダ市場進出に与える影響については、以下のデータが検討材料となるでしょう。

  • オンライン ショッピングに翌日配達のオプションを用意すると、欧州での販売額を 25% ほど増やすことができます。日曜日配達、当日配達、夜間配達は、オンラインの買い物客がカートを放棄する割合を 15% 程度減らすことができます1

  • 配送方法は、自宅への配達が好まれます2

  • 調査によると、オランダのオンライン購入の約 25% は、消費財カテゴリに分類されます3

  • 人口の 86% はインターネット ユーザーで、1 人あたり GDP は 40,900 ユーロです。インターネット ユーザーの 90% 以上が 2016 年にオンラインで買い物をしています。

  • オランダ人は母国語での買い物を好み、ローカルな決済方法を選ぶ傾向があります。

  • 決済方法として強くおすすめするのは、iDeal です。ユーザーの 56% はこの決済方法を選んでいます4

  • 配送オプションと配送期間についての透明性は非常に重要です。

  • オンライン ショッピングで人気のカテゴリは、衣類、家電製品、本です。

  • 買い物に使用される頻度が高いモバイル デバイスはタブレットで、その次がスマートフォンです5


  1. Web Retailer 

  2. Thuiswinkel Markt Monitor 

  3. eMarketer 

  4. eCommerce News 

  5. Tweenga Solutions 

5 フルフィルメント モデル

外国からオランダへのフルフィルメント

欧州最大規模のロッテルダム港と欧州第 4 位のアムステルダム港を擁するオランダは、英国の欧州連合離脱が投票で決まった後、英国に代わって、米国企業が欧州で最も利用している e コマースの貿易港になったと言えるでしょう。

EU 内のフルフィルメント

オランダは欧州 3 大経済大国(ドイツ、英国、フランス)の中心に位置し、主要な欧州市場の半分がそのおよそ 640 km 圏内にあります。道路、鉄道、運河と河川のネットワークから成る堅牢なインフラがあることで、オランダに進出する企業には数多くの選択肢が用意され、配送スピードと送料に関わる消費者の期待に応えることが可能です。

オランダ国内のフルフィルメント

ワールウェイク / ティルブルフ地域は、フルフィルメントの拠点として非常にアクセスしやすい場所です。この地域はハイウェイへのアクセスが容易で、オランダのどの場所にも 2 時間半以内で到着できます。オランダはベルギーとドイツにも近いため、欧州の主要都市があるこうした国々にも簡単にアクセスできます。

6 輸送

小包配送業者

オランダで一般的な配送業者は、オランダ郵政、DHL、DPD、GLS、UPS です。D2C(消費者直接取引)および小包配送業者:1

  • PostNL: マーケット シェア 55~60%
  • DHL Parcel: マーケット シェア 25~30%
  • DPD
  • GLS
  • UPS

以下の運送業者は、EU で高い 1 人あたりマーケット シェアを維持しています。

運送業者 EU 全体の 1 人あたりマーケット シェア
Royal Mail 16.0%
Deutsche Post 13.8%
Austrian Post 9.3%
PostNL 9.2%
PostNord(SE) 8.9%
PostNord(DK) 8.0%
Posti 6.1%
La Poste 4.4.%
bpost 2.9%
Poste Italiane 1.1%

LTL(トラック 1 台に満たない小口貨物)および TL(トラック 1 台分の貨物)運送業者:2

  • DB シェンカー
  • キューネ・アンド・ナーゲル
  • MainFreight
  • Ritmo
  • Timex

  1. Authority for Consumer Markets 2016 

  2. Authority for Consumers & Markets Netherlands Parcel Scan 

7 オランダでビジネスを始めるには

オランダ市場への参入を検討する際は、新しい会社を設立してビジネスを運営することの利点と問題点、そしてご自身のビジネスに適した会社形態を考えてみてください。自社に該当する税務署を特定して、税・関税局(Tax and Customs Administration)に登録し、オランダで VAT を支払う必要があるかどうかを確認します。最後に、自社で扱う物品がオランダに輸入できるものであることを確認し、進出を考えている地域で展開しているフルフィルメント センターと運送業者を探します。オランダに拠点を置き、他の国への進出も予定している場合は、欧州全体を対象にして業者を見つけます。

Market Finder には、世界銀行が発表する「ビジネスのしやすさ指数」(Doing Business Index)が掲載されており、オランダでのビジネスのしやすさをあらかじめ知ることができます。これは、世界の経済圏ごとに、企業にとって現地法人を設立、運営することがどれだけ容易かを 1~190 の範囲で示したもので、10 個のテーマ(電気事情、信用の得やすさ、越境取引のしやすさなど)に沿って評価されています。

新規市場に参入する際は、行政、規制、物流などの分野で起こり得る課題を把握しておくとよいでしょう。法的要件を確認したり、物流計画を立てたりする際は、Market Finder をお役立てください。詳細なガイドやインサイトを含む、サポートおよびツールをご利用いただけます。

Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services のロゴ

Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services は、需要と供給をつなぐビジネスに役立つ物流ソリューションを提供しています。

注意

本サイトで提供する資料は、情報提供のみを目的としています。財務、税務、法律に関するアドバイスは、専門家にご相談ください。