メキシコ向けの物流計画を立てる

提供: Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services

1 概要

課題

メキシコは、貿易統合への積極的な取り組み、外国投資に対する開放性、経済改革の成功により、ビジネスにとって成長の機会に富んだ魅力的な市場となっています。ユーザーベースの規模が大きい主要な新興市場への進出を目指している場合は、メキシコをその候補として検討されることをおすすめします。

目標

このガイドをお読みいただくと、メキシコが持つ潜在的なビジネス チャンスと、それを最大限に活かす方法を理解できます。また、グローバル パワーバランスにおけるメキシコの位置づけと、それがビジネスに与える影響についても大枠をつかむことができます。

2 メキシコへのビジネス展開

海外でのビジネス展開を計画する際は、参入しようとしている市場の現況を考慮することが重要です。

メキシコは、自らを e コマースの成長にうってつけの場所として位置づけています。e コマースの急激な拡大が見込まれる中、メキシコ市場は今後 5 年間で急成長を遂げ、その規模はスペイン、チリ、ブラジルを上回ると予想されています。1 メキシコは 1990 年代以降、自由貿易協定(FTA)の形成を通じて貿易統合に積極的に取り組むとともに、世界で最も開放的な貿易政策を推進してきました。

近年では、大規模なインフラ計画のもとで、133,000 km の幹線道路網、76 の空港(そのうち 64 空港が国際線用)、27,000 km の鉄道、117 の商港(そのうち 68 港がコンテナ港)の建設と最新化を行いました。インフラが新たに整備されたことで、メキシコにおける交通(特に幹線道路)の接続性が大幅に向上しました。2

メキシコはインフラ投資の推進、企業をサポートする自由貿易システム、経済改革の成功により、ビジネス展開において魅力的な場所となっています。

alt text


  1. A.T. カーニー、2015 Global Retail E-Commerce Index 

  2. PwC 

3 メキシコにおけるビジネス展開の概要とメリット

  • 2014 年のサービスと小売における一般消費者向け(B2C)e コマースの取引総額は 131 億ドルに達しています。今後年間 26% の割合で増加を続け、2019 年までに 400 億ドルを超える見込みです。1

  • メキシコは 10 を超える主要な自由貿易協定に参加し、世界中の 45 か国にアクセスできるため、12 億人を超えるユーザーベースをターゲットにすることが可能です。2

  • 世界銀行が 160 か国を対象に物流の効率性をランク付けした 2014 年度物流パフォーマンス指標では、メキシコは 50 位となっています。


  1. eMarketer、A.T. カーニー 

  2. 議会調査局 

4 消費者の動向

新規市場へ参入する際は、消費者行動について考えることが極めて重要です。ターゲットとする消費者は、通常どのように商品を購入し、どのような配送方法を選択しているのでしょうか。消費者の動向がメキシコ市場進出に与える影響については、以下のデータが検討材料となるでしょう。

  • メキシコの年間小売売上高 2,000 億ドルのうち、オンライン ショッピングが占める割合はわずか 2% ですが、年間 16% を超える成長率を示しているため、この動向を利用してビジネスを展開するチャンスが広がっています。1

  • メキシコでは、オンライン決済よりもオフラインの決済方法のほうが利用されています。購入の 40% 以上がクレジット カードおよびデビットカード、32% が現金および代金引換、15% が銀行振込で行われています。2

  • メキシコ国内では標準的な配送方法が広く利用されています。

  • モバイル普及率は着実に増加しており、全体の普及率は 49% です。3

  • 2016 年、メキシコのオンライン買い物客の 75% がパソコンを使用して購入しました。4

  • 現在 3,800 万人いるオンライン買い物客の大部分が、16~44 歳の年齢層で構成されています。5


  1. ウォール・ストリート・ジャーナル 

  2. The PayPers 

  3. Statista Digital Market Outlook 

  4. Google コンシューマー バロメーター、A.T. カーニー 

  5. A.T. カーニー 

5 フルフィルメント モデル

メキシコへの国境を越えた輸送: 米国の拠点

サンディエゴ、ラレド、マイアミは、メキシコへ商品を輸送するための拠点としてよく利用されています。これらのなかには、メキシコシティまで 1 日未満で商品を輸送できる拠点もあります。

カリフォルニア州サンディエゴ

  • 米国で上位 30 位に入るコンテナ港で、貨物取扱量は年間約 300 万メートルトンに上ります。
  • 2 つの海上貨物施設
  • メキシコシティへの輸送: 1 日未満
  • 通関手続き: 最大 2 時間1

テキサス州ラレド

  • 米国最大の内陸港
  • メキシコシティへの輸送: 3 日以内
  • 通関手続き: 最大 6 時間2

フロリダ州マイアミ

  • 世界最大のクルーズ観光港
  • 輸出貨物量は米国で 15 位、輸入貨物量は 18 位
  • ラテンアメリカへの主要な玄関口3

メキシコに輸出する際の主要拠点:

メキシコシティ国際空港

  • メキシコシティへの輸送: 1 日未満

マンサニージョ(メキシコ)

  • アジアからの海上輸入

ベラクルス(メキシコ)

  • ヨーロッパからの海上輸入

メキシコ内のフルフィルメント

メキシコシティ都市圏は、地理的位置と市場の需要により、フルフィルメント センターの設置場所として適しています。約 2,000 万人の人口を擁するメキシコシティは、メキシコ最大の都市圏であるとともに、世界でも特に人口の多い都市のひとつです。同市は 2 つの環状道路に囲まれ、複数の高速道路と有料道路によって他の主要な商業中心地と結ばれています。メキシコシティ都市圏からフルフィルメントを行うことで、配送業者はメキシコシティ市民に荷物を届けるだけでなく、国内のその他の地域への配送センターとしても機能します。


  1. カリフォルニア州交通局 

  2. Laredo Development Foundation 

  3. Journal of Commerce 

6 輸送

消費者向けの荷物配送サービス

  • DHL Parcel
  • UPS
  • FedEx
  • Estafeta

LTL(トラック 1 台に満たない小口貨物)および TL(トラック 1 台分の貨物)運送業者

  • LTL: Estafeta、Castores
  • TL: Transportistas Unidos Mexicanos、Pitic

7 メキシコでビジネスを始めるには

メキシコ市場への参入を検討する際は、新しい会社を設立してビジネスを運営することの利点と問題点、そしてご自身のビジネスに適した会社形態を考えてみてください。商品に輸入申告書が必要かどうか、適用される税金があるかを確認します。最後に、進出を考えている地域をカバーしているフルフィルメント センターと運送業者を探します。

Market Finder には、世界銀行が発表する「ビジネスのしやすさ指数」(Doing Business Index)が掲載されており、メキシコでのビジネスのしやすさをあらかじめ知ることができます。これは、企業による現地法人の設立と運営の容易度を、世界の経済圏ごとに 1~190 の範囲で示したもので、10 個のテーマ(電気事情、信用の得やすさ、越境取引の可能性など)に沿って評価されています。

新規市場に参入する際は、行政、規制、物流などの分野で発生し得る問題を把握しておくとよいでしょう。法的要件を確認したり、物流計画を立てたりする際は、Market Finder をお役立てください。詳細なガイドやインサイトを含め、さらなるサポートやツールをご利用いただけます。

alt text

Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services は、需要と供給をつなぐビジネスを支援するための物流ソリューションを提供しています。

!!! Tip「注意」

本サイトで提供されている資料は、情報提供のみを目的としています。財務、税務、法律に関する不明点については、専門家にお問い合わせください。