ドイツ向けの物流計画を立てる

提供: Ingram Micro Commercial and Lifecycle Services

1 概要

課題

ドイツは欧州で 2 番目に人口が多く、欧州で 2 番目に大きい e コマース市場です。9 つの国と隣接しており、欧州全体の成長に大きく貢献しています。すぐには進出する予定がなくても、欧州経済を担う重要な輸出拠点であるドイツは、新たな市場として有望な選択肢といえます。

目的

このガイドでは、ドイツが持つビジネス チャンスと、それを最大限に活かす方法をご紹介します。また、国際社会におけるドイツの位置づけと、それがビジネスに与える影響についても概説します。

2 ドイツ市場への参入

EU の中心に位置するドイツは、欧州の物流拠点および配送センターとして理想的といえます。東西ヨーロッパ市場と直接つながっており、その規模は、8,200 万以上のドイツ国民、近隣 9 か国に住む 1 億 5,000 万人の消費者、約 5 億人の EU 居住者に及びます1

ドイツ国内はインフラが高度に整備されており、高速道路網の密度は EU 平均の 2 倍。現在も多額の予算を投じて整備を進めています。さらに、2030 年までに、道路、橋、鉄道、航路へ 2,640 億ユーロの投資を計画しており、欧州拠点としてのドイツ市場がさらに利用されるようになると予想されます2

ドイツの e コマースは堅調に成長しており(2018 年には 993.3 億ドル規模)、オンラインでの良好な売り上げを見込めます3。欧州で 2 番目に人口が多く、同じく欧州で 2 番目に大きい e コマース市場であるドイツは、売り手 / 買い手比率が魅力的であると同時に、整備されたフルフィルメント センターが多数あるため、迅速かつ容易に商品をユーザーに配送できます。

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  1. Germany Trade & Invest 

  2. Reuters 

  3. eMarketer 

3 ドイツの現状とビジネス参入のメリット

  • 世界銀行が発表した 2016 年の物流パフォーマンス指標(世界 160 か国を対象に調査)でドイツが首位になりました。

  • ドイツは欧州の物流大国であり、年間収益は 2,350 億ユーロ以上。これは、物流収益が欧州で 2 位のフランスと 3 位の英国の合計収益を上回っています。

  • Deutsche Post World Net、DHL、DB Schenker、Dachser など、ドイツでは多数の世界的な大手物流会社が活動しています1

  • ドイツは物流分野のイノベーション、テクノロジー、サービスのグローバル リーダーであり、およそ 6 万社の物流関連企業で 300 万人のが働いています2

  • ドイツの買い物客の支払い方法としては、後払い決済と口座引き落としが主流です3

  • 2050 年にはドイツの総人口の 40% が 60 歳以上となり、e コマース事情に影響を与える可能性があります4


  1. Germany Trade & Invest 

  2. Germany Trade & Invest 

  3. Paypers 

  4. UPS 

4 消費者の動向

新規市場へ参入するには、まず、その国の消費者行動を把握する必要があります。ターゲットとなる消費者は、通常、どのような方法で商品を購入し、どのような配送方法を利用しているのでしょうか。ここでは、ドイツ市場への参入を検討する際に役立つ主な消費者動向を紹介します。

  • ドイツでは、e コマース全体の売り上げに占めるモバイル ショッピングの割合はわずか 15% です1

  • 4 人に 1 人の買い物客は、迅速な配送と現地受け取りを重視しています。即日配送は必須ではないものの、ドイツの買い物客の半数以上は、「通常配送(3~5 日)は、送料無料であるべきだ」と考えています2

  • 国外での買い物については、多くのドイツ人が英国、米国、フランスの商品を選びます。ドイツの消費者は、自国と同じ返品ポリシーを設けている国で買い物をする傾向があります3

  • ドイツは欧州で最も返品率が高く、欧州全体の返品数のおよそ半数を占めています4


  1. eCommerce Worldwide 

  2. eCommerce Worldwide 

  3. PayPal 

  4. PayPal 

5 フルフィルメント モデル

ドイツへの越境

ドイツ北部のフルフィルメント センターを使用すれば、港湾(ハンブルグ)や空港へすぐにアクセスできるため、商品をドイツへ輸入する際の全体的なコストを削減できます。配送する商品数が多い場合は、コストの安い近隣国(ポーランドなど)を利用する方法もあります。

EU 圏内でのフルフィルメント

9 か国と接しているドイツはフルフィルメント拠点として最適です。欧州の中心に位置し、道路網と鉄道網が高度に発達していることから、ドイツを経由する商品数は他のどの欧州諸国よりも多く、欧州平均のほぼ 2 倍に達しています。

ドイツ国内でのフルフィルメント

多くの大手物流会社がドイツに本社を置いており、多数の e コマース会社が、これらの物流会社の本社の近くにフルフィルメント拠点を設置しています。配送日数が短くなることから、ドイツ中央部も魅力的な選択肢です。

ドイツ国内から DACH 地域(D = ドイツ、A = オーストリア、CH = スイス)に配送する場合は、ドイツ南部に拠点を設けると便利です。

6 輸送手段

小口貨物輸送業者

最も利用されている小口貨物輸送業者とそのマーケット シェア:1

  • DHL 49%
  • DPD 16%
  • Hermes 14%
  • UPS 13%
  • GLS 8%

小口トラック貨物(LTL)とトラック貨物(TL)の運送業者

LTL および TL の主な運送業者:

  • DB Schenker
  • DHL Freight
  • Kuehne + Nagel
  • LKW Walter
  • Dachser
  • Emmons

  1. schuhkurier 

7 ドイツでビジネスを始めるには

ドイツ市場への参入を検討する際は、会社を設立するメリットとデメリットを明らかにし、どのような会社形態が適しているかを考えましょう。届け出が必要な税務署、税制・関税庁への登録方法、ドイツでの VAT の支払い義務についても確認する必要があります。商品の調達元によっては、輸入が可能かどうかを確認し、ドイツを網羅するフルフィルメント センターと運送業者を探してください。 Market Finder では、世界銀行が公表している「ビジネスのしやすさランキング」(Doing Business Index)を表示し、ドイツのビジネス環境を事前に確認することができます。これは、世界の各経済圏を対象に、現地法人の設立と運営のしやすさを 1~190 でランク付けしたもです。電気事情、資金調達環境、貿易環境など、10 項目について評価しています。

新規市場へ参入するには、経営、規制、物流の分野で発生し得る課題を把握しておくことが重要です。法的要件を確認したり、物流計画を立てたりする際は、Market Finder をお役立てください。詳細なガイドや分析データなど、さまざまなサポートとツールもご利用いただけます。

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Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services は、需要と供給をつなぐビジネスを支援するための物流ソリューションを提供しています。

注意

本サイトで提供する資料は、情報提供のみを目的としています。財務、税務、法律に関するアドバイスは、専門家にご相談ください。