カナダ向けの物流計画を立てる

提供: Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services

1 概要

課題

カナダは米国との貿易関係を背景に、ヨーロッパ、北米、アジア向け国際物流の有力な拠点となっています。また、その経済成長は強固なインフラストラクチャによって支えられています。米国と隣接しているという立地条件や、主要なグローバル市場としての地位を考えると、たとえ現時点ではお客様の成長戦略に直接関係していなかったとしても、大局的な経済展望を描く際は考慮に入れるべき国であるといえます。

目標

このガイドをお読みいただくと、カナダの持つ潜在的なビジネス チャンス、およびその機会を最大限に活用する方法をご理解いただけます。また、グローバル パワーバランスにおけるカナダの位置づけと、それがビジネスに与える影響についても大枠をつかむことができるようになります。alt text

2 カナダでビジネスを展開する

海外でのビジネス展開を計画する際は、参入しようとしている市場の現況を考慮することが重要です。

カナダの e コマースは、米国やイギリスなど同等の経済力をもつ国と比較して遅れを取っています。これは、大都市に人口が集中している一方で、厳しい気候の地方にも多くの人が住んでいるというこの国固有の事情によるものです。カナダが e コマース先進国に追いつくには、港湾や鉄道システムの拡張、高速道路および道路インフラの整備が鍵となります。当初こそ遅れをとったものの、現在ではカナダの e コマース市場の年間成長率は 15% であり、市場規模は 2019 年までに 500 億ドルに達すると予測されています。1

カナダは米国との貿易関係を背景に、ヨーロッパ、北米、アジア向け国際物流の有力な拠点となっています。さらに、カナダ政府の積極的な投資と誘致により、Amazon、Carquest、UPS、Walmart などが新たに配送センターをカナダに設置しています。効率的なサプライ チェーンの構築、運用コストの削減、「ジャストインタイム」注文への対応の強化などが、成長のための重要な要素となります。


  1. eMarketer 

3 カナダにおけるビジネス展開の概要とメリット

  • カナダにおける e コマース購入の 45% は、カナダ以外の国のウェブサイトで行われています。そのうち 3 分の 1 が米国のサイトで、残りはアジアとヨーロッパが占めています

  • カナダの消費者は、価格の安さと豊富な品ぞろえから、国外のウェブサイトで買い物をする傾向にあります

  • カナダの消費者はオンラインで買い物をする際、48 時間配送オプションを希望します

  • カナダの消費者がオンラインで買い物をする場合、その理由の上位は「自宅に配送される」、「返品が無料である」、「配送料が安い(または無料である)」です

4 消費者の動向

新規市場へ参入する際、消費者行動について考えることは極めて重要です。ターゲットとする消費者は、通常どのように商品を購入し、どのような配送方法を選択しているでしょうか。消費者の動向がカナダ市場進出に与える影響については、以下のデータが検討材料となるでしょう。

  • カナダの消費者は、翌々日配送または同日配送を手頃な価格で利用できる場合にオンラインで購入する傾向があります。また、送料が高いとショッピング カートを放棄する率が高いことでも知られています

  • カナダの消費者の 49% は、e コマースでの購入に年間 500 ドル以上を費やしています

  • カナダの消費者は 10 人に 4 人以上の割合で、送料無料で返品できない場合にショッピング カートを放棄しています

  • カナダの消費者はモバイル デバイスでの買い物をあまりしません。その理由として、データ使用料が高額であることが考えられます。* カナダのオンライン トランザクションのうち、約 25% がモバイル デバイスで処理されています

5 フルフィルメント モデル

カナダの消費者の越境 e コマース動向

一般的に、越境フルフィルメントは税金やリードタイムが異なることから、カナダ国内でフルフィルメントを行うほうが簡単です。ただし、米国とカナダは北米自由貿易協定(NAFTA)を締結しているため、両国間でのフルフィルメントはそれほど複雑ではありません。最も一般的な方法は、米国北部にフルフィルメントの拠点を置き、そこから国境を越えてカナダに配送する方法です。

カナダ国内でのフルフィルメント

カナダの消費者は、他の国の消費者ほどオンラインで買い物をしません。調査によると、カナダの消費者がオンラインで買い物をする場合の理由として、配送が迅速であること、配送料が安いこと、返品手続きが楽であることが上位に挙げられています。費用、サービスのオプション、配送の容易さ、ユーザーの全体的な利便性の観点から、カナダ国内でのフルフィルメントはカナダの消費者にアプローチするのに最も効果的なモデルといえるでしょう。 カナダ国内でのフルフィルメントを検討する際、配送する商品の保管場所として適切な候補地は複数考えられますが、どの地を選ぶかについては、お客様の現在の顧客基盤がどこにあるかによって大きく異なります。検討される際の参考として、以下の地図をご利用ください。

alt text

6 輸送

小口貨物運送業者

Canada Post

  • カナダ国内の e コマース注文のうち、3 件に 2 件は同社が配送
  • 店舗数は 6,500 店以上
  • 所有する配達トラックは 7,000 台以上
  • ハブとなる拠点は 650 か所以上

Purolator

  • カナダ国内で第 2 位の運送会社
  • 店舗数は 1,500 店以上
  • 所有する配達トラックは 4,500 台以上
  • ハブとなる拠点は 123 か所以上

UPS

  • 店舗数は 900 店以上
  • 所有する配達トラックは 2,795 台以上
  • ハブとなる拠点は 54 か所以上

FedEx

  • 店舗数は 1,300 店以上
  • 所有する配達トラックは 1,600 台以上
  • ハブとなる拠点は 56 か所以上

LTL 運送業者と TL 運送業者

カナダで事業を展開する LTL 運送業者および TL 運送業者について、Today’s Trucking に年次報告書が掲載されています。掲載されている上位企業の例は以下のとおりです。 * Transforce Inc * Mullen Group * Canadian National Transportation * TransX * Day & Ross * Trimac Transportation * Bison Transport

7 カナダでビジネスを始めるには

カナダ市場への参入を検討する際は、会社を設立することの利点と問題点、そしてご自身のビジネスに適した会社形態を考えてみてください。また、カナダ事業者番号、納税者番号、物品サービス税、従量課金制に基づく税(従業員がいる場合)、最恵国待遇関税の適用を申請する必要があります。商品の輸入元に応じて、輸入許可が下りるか、輸入申告書が必要かどうかもご確認ください。最後に、進出を考えている地域をカバーしているフルフィルメント センターと運送業者を探します。

Market Finder には、世界銀行が発表する「ビジネスのしやすさ指数」(Doing Business Index)が掲載されており、カナダでのビジネスのしやすさをあらかじめ知ることができます。これは、世界の各経済圏ごとに、企業にとって現地法人を設立、運営することがどれだけ容易かを 1~190 の範囲で示したもので、10 個のテーマ(電気事情、信用の得やすさ、越境取引のしやすさなど)に沿って評価されています。

新規市場に参入する際は、行政、規制、物流などの分野で起こり得る課題を把握しておくとよいでしょう。法的要件を確認したり、物流計画を立てたりする際は、Market Finder をお役立てください。詳細なガイドやインサイトを含む、サポートおよびツールをご利用いただけます。

alt text

Ingram Micro Commerce & Lifecycle Services は、需要と供給をつなぐための物流ソリューションを提供しています。

!!! ヒント「注意」

本サイトで提供する資料は、情報提供のみを目的としています。財務、税務、法律に関するアドバイスは、専門家にご相談ください。